名作!スターウォーズから学ぶ、大ヒット映画の鉄則とは?

今回は、大人気映画スターウォーズから。

 

長期にわたっての人気となっている世界的名映画の「スターウォーズシリーズ」。

これほどのロングランをするには、多くの人の気持ちを惹き寄せる構成があったというわけです。

誰もが知っているようで、理解しきれていない大ヒット映画の鉄則を「スターウォーズ」を例にお伝えしていきます。

スターウォーズという超常現象

 

1974年12月、クリスマス直前の映画館に一本の作品が封切られます。

「アメリカン・グラフィティ」というユニバーサル映画作品です。

アメリカの小さな街に住む、ひと夏の高校生たちの姿を淡々と綴った映画でした。

ユニバーサル映画は、最初この映画を全くつまらないものとして、相手にしないどころか試写会で取締役を激怒させたというエピソードもついて回ります。

監督は、この作品以前に失敗作を一本撮っただけの「ジョージ・ルーカス」でした。

 

ものがたりのカタチ

 ~スターウォーズを引っぱる力~

映画「スターウォーズ」の第1作は、1978年の公開。

それから38年を経て2015年、通算8本目を世に送り出しました。

10歳でこの映画を初めて観た少年は、48歳になっているわけです。

ひょっとしたら今、子供を連れて映画館へ足を運んでいるかも知れません。

この驚異的な人気の秘密はどこにあるのでしょうか。

 

 ~ものがたりとはなにか~

 

「ものがたり」には様々な形があります。

その形を表すのが「ストーリー」です。

その方法は、よく知られる「起・承・転・結」であったり、「能」などの「序・破・急」もその一つです。

 

「ものがたり」で一番重要なのは葛藤といわれるものです。

様々な迷いや、欲求、相反する感情や動機で絡み合い、身動きできない様をいいますよね。

「葛(クズ)」も「藤」も綺麗な花ですが、ツル性の頑強な植物です。

ドラマは、葛藤をどう作るかが重要な鍵となってくるのです

 

葛藤を作り出すためには、様々な「枷(カセ)」を必要とします。

足枷なんていうあの枷です。

枷は葛藤の産みの親といえます。

 

たとえば、人生を賭した仕事をしている真っ最中に、実家の母親が危篤になり、仕事を止めて帰らなければならないとか、自分の好きな女性にちょっかいを出す親友に、実はお金を借りていて何も言えないなど、脚本家は日々こういう切ない設定を考えています。

そういう設定の積み上げが、ストーリーを盛り上げ、ドラマになるのです。

不滅の人気映画スターウォーズには、こういう構成の上にまた別の「劇」の構造があるのをご存じですか。

 

ものがたり母型

 

ジョセフ・キャンベルという、アメリカの神話学者がいます。

その著書「千の顔を持つ男」は大変有名です。

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キャンベルは、世界中の神話や、英雄伝説について、詳細な分析を試みます。

そして、世界の英雄伝説に「共通な構造」=「ものがたりの母型」を見いだしていきます。

 

 ~英雄伝説を分析すると~

 

簡単に並べると次の3点になります。

⑴ 「セパレーション」(分離・旅の始まり)

英雄はなにより、日常から危険を冒してでも、人の手の遠く及ばない超自然的な領域へ出発する。

⑵ 「イニシエーション」(通過儀礼の体験、変容)

そして出かけた超自然的な領域で、超人的な「力」に遭遇して、これと戦い、すったもんだの末、決定的な勝利を最後に勝ち取るのです。

⑶ 「リターン」(課題終了、そして帰還)

英雄となったカレは、自らに従うものに、恩恵を与える力を得て、不思議な領域から帰還します。

 

さらに細かく分類すると、

 

  • Calling(天命)
  • Commitment(旅の始まり)
  • Threshold(境界線)
  • Guardians(メンター・師匠との出会いなど)
  • Demon(悪魔)
  • Transformation(変容)
  • Complete the task(課題完了)
  • Return home(故郷へ帰る)

 

俗に「ヒーローズジャーニー」とも言われたりもしており、関連する本も出版されています。

非常にj貴重とされるレアな本で、様々な勉強材料にもされる本です。

要約すると、こういうことです。

仏陀も、ゼウスも、プロメテウスも、あるいは孫悟空や桃太郎とイヌやキジたちも、この3段階(ヒーローズジャーニー)を経由して、英雄伝説の主人公になっていった、というのです。

 

この共通の基本構造が明らかになり、特質を考えると「ものがたり母型」というものが、実はいかに多くの文学、歌劇、映画、漫画やドキュメンタリーなどに頻繁に使用されているかを知って驚くと思います。

 

ジョージ・ルーカスが信奉した「ものがたり母型」

 

ジョセフ・キャンベルは、映画「スターウォーズ」が好きで、尚且つ自分の分析した「英雄伝説」を完璧に体現していると言い、賞賛しています。

 

その通りです。

ジョージ・ルーカス監督は、学生時代にキャンベルの講義を大学で受講していたのです。

早い話が、キャンベルの思想をまるごと使って「スターウォーズ」を作り上げたわけです。

ルーカス自信も認めており、スターウォーズ制作に当たって深く影響を受けたと言っております。

 

「インディジョーンズ」「マトリックス」や「ジュラシックパーク」など壮大な大作を考えると、キャンベルのいう「物語母型」から出発していることが解ると思います。

日常の中の劇的空間

 

私たちは、映画にこのような醍醐味を求めて鑑賞しています。

同時にそこからカタルシス(精神の浄化)を得ています。

 

 ~スターウォーズから学ぶ~

しかし人生は、わざわざ枷や葛藤を作らなくても、日々ギリギリとしたことでいっぱいです。

隣の住人と上手くやっていけない、同僚や上司が嫌な奴でね。

とか、義理の母親が好きになれない、などと思うことはしばしばあることでしょう。

 

私たちは、主人公ルーク・スカイウォーカーにはなれません。

しかし映画から学ぶことは知っています。

 

差別と迫害の中で一生を旅に生き、重要無形文化財となった瞽女(”ごぜ”と言い、日本の女性の盲人芸能者・三味線などを演奏する盲目の女性を指す)、小林ハルさんのことばを最後に、今回は終わりにいたします。

「 いい人と歩けば祭り  悪い人と歩けば修行 」(destael2016)

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