インパクト大!映画音楽の秘められたスゴイチカラ

映画は好きですか?

特に映画館で見る映画の迫力・臨場感は素晴らしいものがありますよね。

感動した映画は記憶に残り、いつかまたふとしたきっかけで思い出す・・・。

 

映画は映像だけではありません。

素晴らしいマッチした楽曲や効果音があるからこそ記憶に残るのです。

今回は、その映画音楽についてのお話。

とても絶大なパワーが映画音楽には秘められています。

映画の魅力を引きだす映画音楽の力

 

どういうきっかけでそうなるのか?

かつて観た映画のワンシーンがふと浮かぶことがあります。

また、時々思い出して気がついたら、口遊んでいたりする音楽もあります。

映画のワンシーンは、その時流れていた音楽を思い出し、口遊んでいた音楽は映画のシーンを呼び覚まします。

密接な関係なのだと思います。

 

頭に残る映画音楽

 映画音楽は、なぜあんなに頭の中に残るのでしょうか。

映画「2001年宇宙の旅」ではヨハン・シュトラウスとリヒャルト・シュトラウスの曲が、驚くほど効果的に使われていました。

 

パトリス・ルコント監督のフランス映画「仕立て屋の恋」では、ブラームスのピアノ四重奏曲が、主人公の代弁者のように奏でられます。

ラーメンの世界を面白く映画化した伊丹十三作品「タンポポ」は全編マーラーの交響曲でした。

 

映画は、音楽と役者の演技と、印象的なロケ地とが重なって、人の記憶にしっかり残るのでしょうか。

「ローマの休日」では、ローマに行った人なら、最初に行くような場所が見事に映像になっていました。

 

「大いなる野望」は、ニューヨークのセントラルパークが主人公達の再会を美しく見せていました。

イギリス映画「ことの終わり」ではロンドンが、またウッディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」では現在と1920年代のパリが交互に映し出され、行ったことも無いのに「行ったみたいな」という妙な郷愁を誘いました。

映画音楽作曲家の登場

 もともと映画音楽が確立したのは1920年代です。

それまでは、ピアノや弁士とが共に映画館で生演奏をしていましたが、トーキーの発明と発達によって、徐々に姿を消していきます。

 

映画手法が複雑になり、映像と音楽が秒単位でシンクロする時代になると、映画音楽専門の作曲家達が現れてきます。

映画監督の意図するところを聞いて、音楽家がそのドラマに合わせて曲を作るので、当然劇的効果は増します。

 

しかし技術的に難しい部分が多くなると、特に秒単位で曲と映像を合わせたりするので、楽譜の読めないポップス系の人には難しいわけです。

したがって、長い間、クラシック音楽の専門家たちがやってきました。

 

そのため、曲の内容や構成もクラシック音楽を彷彿させるものが多いというのが実情でした。

 

映画「スターウォーズ」の音楽が、イギリスの作曲家ホルストを思い起こしたり、「風の谷のナウシカ」などは、印象派のモーリス・ラベルの曲と似てるなぁ。と思わせたりします。

ある意味、仕方の無いことでした。

 

 

そこで、音楽が非常に印象的に使われていた映画を少し紹介します。

映像が音楽を呼び、音楽が映画を引っぱる。

そういう映画を思い出してみてみましょう。

人それぞれ、そういう映画はあると思います。

映画と音楽が密接に繋がっていて、お互いインスピレーションを喚起しあうような映画。

心に残る映画音楽

 「月の輝く夜に」(1987年/アメリカ映画)

IMG_3879
created by Rinker

アカデミー賞、作品賞を含む6部門にノミネートされ、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞を受賞した名作です。

 

ここでは音楽の役割が、曲そのものでは無く憧れとして存在します。

婚期を逸した女性主人公(シェール)が、ニューヨークで貧しくも慎ましく生活しています。

主人公は、正装してメトロポリタン歌劇場で「オペラ」を観に行くのがただ一つの夢です。

 

映画の最後に、恋人(ニコラス・ケイジ)とその夢が叶うとき、ニューヨークの夜が実に美しく写しだされ、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の名アリア「ムゼッタのワルツ」が流れます。

本当の恋と愛を得る瞬間です。

マンハッタンのリンカーンセンター内のオペラハウスまでのニューヨークの夜景が、まぁなんと美しいことか。

 

「眺めの良い部屋」(1986年/イギリス映画)

IMG_3875
created by Rinker

アカデミー賞8部門にノミネートされ、イギリスアカデミー賞作品賞を受賞しています。

主人公(ヘレナ・ボナム・カーター)がイタリアのフィレンツェに旅行した際に、運命の人に出会います。

出会いの音楽は、プッチーニ作曲のオペラ「ジャンニスキッキ」のアリアです。

フィレンツェは街中が美術館と言われる程美しい街ですが、その街の映像と音楽がぴったりマッチして、究極の恋愛映画と思わせる傑作です。

フィレンツェの象徴とも言える、ヴェッキオ橋がしばしば映画に映し出されます。

 

映画では曲がかかるだけで歌詞は出ませんが、オペラ「ジャンニスキッキ」」の歌詞内容は、父親に結婚を許して欲しいと願う、娘の気持ちを歌う切ない歌詞です。

結婚を許してくれないと、ヴェッキオ橋から飛び降りちゃうよという歌で、映画を見ている人の頭で、フィレンツェの町並みと、音楽が合体します。

なかなか映像が頭の中から消えない美しい映画です。

フィレンツェの狭い路地などが惚れ惚れするほど丹念に描写され、映画を観てフィレンツェに行きたいと思った人は沢山いるでしょう。

 

「最強の2人」(2011年/フランス映画)

IMG_3880
created by Rinker

東京国際映画祭でグランプリを受賞しています。

フランス映画史上、最高の動員数を更新した記録ずくめの映画です。

ハリウッド映画として、リメイクされることが決まっています。

今のパリの姿が実に美しく映し出されます。

 

あるブルジョワの誕生パーティに、室内楽団が生演奏するシーンが出てきます。

ヴィバルディの協奏曲や、モーツァルトの小品が演奏されますが、主人公は退屈です。

他のお客さんもそれほど楽しんではいません。

そこで主人公は、Ipodを持ち出してアース・ウィンド・アンド・ファイアーのファンクな曲をかけます。

パーティは一瞬にして、クラブのような賑やかさと楽しさに満ちあふれます。

堅苦しい因習や、通念的な誕生パーティを打破する瞬間です。

夜が明けるまえの薄明の時間帯のパリの街を散歩するシーンは、観光客もなかなか経験できずにいる風景です。

 

世界的超ヒット映画も!

映画「タイタニック」では、沈没していく船上でパニックに陥った乗客の心を癒やすため、船が沈むまで、弦楽四重奏団が演奏を続けます。

啼かせるシーンです。

これも音楽の力です。

映画「戦場のピアニスト」では、ドイツ軍将校とポーランド系ユダヤ人が戦争のむなしさを痛感します。

ショパンの遺作となった夜想曲が、人と人との距離を縮めていきます。

迫真の音楽です。

ショパンは19歳で故郷ポーランドを離れ、パリに住みますが死ぬまで故郷に帰ることがありませんでした。

そういう想いが、音楽の上に乗り移って映画に染みこんでいます。

 

「アマデウス」(1984年/アメリカ)

スライド1
created by Rinker

映画「砂の器」のように主人公が作曲家で、劇中の作品名が「宿命」なんていうのもありました。

映画「アマデウス」はモーツァルトの半生を描いています。

したがって、随所にモーツァルトの曲が鏤められています。

選曲も素晴らしいし、とくにロケ地となったプラハの町並みには感動します。

行ってみたいと思うほど音楽とロケ地がぴたっときます。

ベートーヴェンやチャイコフスキーなどを主人公にした映画もありますが、モーツァルトの音楽そのものに深く踏み込んだ映画として、長く映画史に刻まれる名作だと思います。

音楽史の片隅に沈みかけていた、アントニオ・サリエリの再評価のきっかけも作りました。

まとめ

 

映画は、テレビドラマと違って映画館で観るのが基本です。

もちろんレンタルビデオを借りたり方法はいくつもありますが、お金を払って観るという意味では作る側、つまり売る側は真剣そのものです。

 

したがって音楽の作り方、使い方は一瞬の隙も許されません。

映画は「総合芸術」とも言われますが、むしろ映像、ロケ地、音楽、芝居、脚本、美術が集まって出来る「集合芸術」だろうと思います。

映画音楽は、映画の内容を忘れても、音楽だけが一人歩きするほど強烈な存在なんですね。(destael2016)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

one × three =